終活時の不動産相続について注意点3つ~繋がる空き家対策~

自分が亡くなると、相続人に財産を受け継いでもらうことになります。財産の中には預貯金や現金、証券以外にも「不動産」が含まれていることも多いです。現金などの場合に比べて、不動産は手続きが煩雑なケースがよくあるそうです。そこで、終活をするうえで大切な親族や子どもへ相続する不動産について、注意すべきことを考えてみましょう。

身内や親族に意見を聞く

遺言書とは
不動産の相続と一口に言っても、下記のように様々なパターンが考えられます。
  • 相続人がそのまま住む
  • 誰も住まないため取壊す
  • 家、土地を売却する
  • リフォーム、リノベーションして入居者を探す
  • 賃貸物件として活用する
  • 法人所有にする
家は存在自体がとても大きいだけではなく、思い出などもたくさん詰まっているケースが多い遺品です。気軽に処分をすることはできませんし、特に相続人が複数いる場合には話が拗れる要因となる可能性が考えられます。そういったことから、今のうちに身内や親族から今後どうしていきたいかを聞くことが大切であると考えられます。
現金などは平等に分割しやすいのですが、不動産の場合は一筋縄ではいきません。その家に引き続き誰かが住んでいるのか、今後住む予定はあるのか、もしくは空き家になるのかによって、扱い方が異なってきます。もし相続人の中の誰かが住むのであれば、該当人物がその不動産を相続することが望ましいですが、そうでない場合は維持費や固定資産税がかかってしまいます。
中には、売却をしてしまってその金額を均等に配布することもあるのですが、家は重要度の高い遺品なのですぐさま売却するという結論に達することばかりではありません。もし、親族が引き続き所有したい気持ちがあるならば、固定資産税について今後の用途について真剣に考えることが大切です。そうでなければ、有効活用していないにもかかわらずお金がかかるので負の遺産扱いされてしまうかもしれません。
思い出の詰まっている大切な住宅だからこそ、遺産相続の際には使用用途や分割について検討し、今後の方向性について話し合っていきましょう。
また必ずしも肉親が住む必要性はないと思っています。賃貸物件として活用することもできますし、場合によっては損をしないぎりぎりの価格で入居者に貸すこともできるでしょう。
自分ひとりでは決め兼ねる部分がありますので、身内・親族などと話し合って決めていくことが大切だと考えます。

不動産の相続人はなるべく1人に限定する

共同で不動産の所有をすることにより揉めずに済むと考えがちです。が、いざ複数人に相続したことで後に揉めるケースがあるようです。例えば、空き状態が続いてしまって売却したいと考えた場合、複数人で所有していると全員の合意が必要になります。5人中4人が合意していて1人だけが拒否した場合は売却することができなくなりますね。そうなると結果的に意味もなく所有し続けることになり、維持費用もかかってしまいます。
また兄弟5人で共同所有したとしても、時間がたてば所有権が子供などに移ります。すると不動産の共有者全員に連絡を取ることが難しい状況になってしまいます。さらに共有部分のみを共有者の中の1人が手放すことも考えられますね。こういった例が考えられるため、可能な限り相続人の中の1人が所有するように終活をしていきたいものです。
しかし必ずしも不動産の所有を行ってもらう必要性はないと思っています。遺産を受ける際に換価分割をするというのも手段のひとつです。譲渡所得税や売却手数料が必要にはなりますが、先ほどの共有時のデメリットと比較するとメリットが大きいように思えます。
他には財産の種類によって分割する(土地・建物・現金をそれぞれの相続人が相続する)現物分割という方法もあります。
後々問題が発生しないようにするため、いくつかの方法をしっかりと検討していきましょう。そのなかでも相続人をなるべく1人にすることで後々揉めるケースを少なくとも回避できるのではないかと思います。

相続後、空き家にさせないための対策をする

自分の継がせたい相手を指定して遺産を渡せる
前述の注意点「身内・親族と話し合う」「相続人を1人に限定する」を無事に出来たとします。しかし、不動産相続後にその家にこれからもずっと住んでもらえるかは分かりません。
相続した人やその他の人が在住するのであれば問題ありませんが、誰も住み手がない場合には空き家として存在することになります。空き家の増加問題は日本全国で深刻化しています。
対策方法のひとつは、リフォームやリノベーションで住宅をより良くし、入居者を募集し興味を持ってもらうなどが挙げられます。古いままの住宅は需要が少ないのが現状なのです。必要に応じてリフォームを試みることも視野に入れておきましょう。ただしリフォームやリノベーションにはお金が必要になります。その費用を回収できる見込みがあるかどうかも事前に確認しておきたいポイントです。
対策のふたつ目は、住宅を取り壊して土地だけの状態にするという方法もあります。土地だけですと売却しやすくなりますし、有効活用することも可能です。しかし、取り壊しもリフォームと同様に費用がかかります。土地として売却する場合も、回収できるかどうか相続された方のシミュレーションが必要になるかと思います。また遺産相続段階で売却し、残された身内にその金額を分け与えることも選択肢のひとつでしょう。

まとめ

不動産の相続は、今後どうしていきたいかを身内・親族と話し合うことが大切です。また下手に共有してしまうと肉親同士で争うきっかけになることもあるため、なるべく1人に限定することをおすすめします。不平等さをなくした相続を実現させるためにも、何が最適な方法かを考え終活していきましょう。相続後も空き家にさせないために、事前に対策・工夫することで日本全体の空き家問題を減らすことにもつながっていくと考えます。