自分が望む葬儀のために〜お葬式の種類〜

時代の変化に合わせ、葬儀のスタイルも選択できるようになってきました。
慣習にそったスタンダードな一般葬、企業が営む社葬、小規模な家族葬、費用と時間を減らせる一日葬・直葬、故人にちなむ自然葬、そして生前葬など、今回は、様々な種類の葬儀についてご説明します。
多様化しつつある葬儀の種類を知り、自分らしい葬儀の演出をイメージしてみましょう。

皆で見送るスタンダードな葬儀

葬儀の種類
通夜・告別式を二日間にわたって行う一般的な葬儀にも、会葬者を招く一般葬と、家族だけで見送る家族葬などがあります。

多くの人に見送っていただける一般葬

一般葬とは、故人および遺族と親交のある方に参列していただく伝統的な葬儀の形式です。
一般会葬者を含めて行う規模の大きめの葬儀であるため、交友関係が広く、多くの人に見送っていただきたい方に向いています。

企業に縁の深い方のための社葬

社葬とは企業によって営まれる葬儀のことで、故人への弔意を示すのみならず、企業のステータスを保ち、次世代が盤石であることをアピールする意味合いもあります。
社葬では個人葬に比べて大規模な葬儀となるため、葬儀実行委員会を設置するなど万全の準備が必要です。企業の創業者、経営者の方、重役や殉職した社員の方など、企業に大きな功績を残された方を弔うために行われることの多い葬儀といえるでしょう。

家族・身内だけで見送る葬儀

最近では、一般の会葬者(葬儀に参列する人)を招かず、家族や親族など、特に親しい方のみでお見送りをする小規模な葬儀を選ぶ方も増えてきました。

家族中心でゆっくりお別れができる家族葬

家族葬では、葬儀に招くのを家族・親族、ごく親しい友人だけに限定し、10〜20人ぐらいの小規模で通夜・告別式と、一般的な流れの儀式を行います。
家族中心で落ち着いて故人を見送りたい方や、高齢で招く方が少ない場合には家族葬が向いているといえるでしょう。
また、規模は小さくても一般的な式を行いたいという方も、家族葬なら実現が可能です。

大規模な葬儀を営む前に身内で行う密葬

企業の経営者などにおいて、大規模な社葬やお別れの会が執り行われる前に、まず近親者だけで行う小規模な葬儀が密葬です。
また、年末年始に亡くなられた場合にも、本葬の前に密葬を行うことがあります。これは、年末年始は世間一般的には繁忙期である上に、お正月といったおめでたい時期に大々的な葬儀をすることを避けるためです。

思い出深い我が家で見送っていただく自宅葬

自宅葬では、故人の自宅で通夜・告別式をして火葬場へ向かいます。
ご自宅という限られたスペースであることから、家族や親戚、ごく親しい方で行われることが一般的で、思い出のある家で、身内だけのお別れをしたい方に向いています。
会場費がかからないため、費用を抑えることが可能ですが、ご自宅には葬儀を行うための一定のスペースが必要です。

簡略化したお別れ

通夜を行わない一日葬、通夜も告別式も行わない直葬というお別れもあります。
式を行わないので、その分の費用や負担を軽減できます。

火葬と告別式でお別れする一日葬

一日葬は、通夜を行わず火葬と告別式のみを1日で行う葬儀のことです。近親者だけが集まることが多く、従来であれば通夜と告別式で2日間かけて行われるところを1日で済ませることから、費用や参列者の負担を減らせるでしょう。
葬儀にかかる費用や時間を抑えたいけれど、告別式は行い、ゆっくりとお別れをしたいといった方に向いています。

シンプルに見送っていただく直葬

直葬では通夜・告別式は行わず、家族や親族のみで火葬場にてお別れをします。火葬場でもお経をあげたいという場合には、お坊さんが直葬に来てくれるかどうか、葬儀社や菩提寺に相談してみましょう。
また、告別式を行わないことで後日トラブルにならないよう、事前に親族や菩提寺の理解を得ておくことをおすすめします。
できるだけシンプルにお別れをしたい方や、費用を抑えて経済的な負担を減らしたい方に向いている形式です。

それぞれの死生観に基づく宗教葬

仏教式の葬儀の他にも、それぞれの宗教による死生観に基づいた葬儀があります。

神式では故人を家の守護神とするための儀式を行う

神道において葬式は神葬祭(しんそうさい)と呼ばれ、故人を家の守護神とするための儀式をします。
まず一日目には神棚に帰幽奉告(きゆほうこく)してから、枕直し儀→納棺の儀→通夜祭、遷霊祭を行い、二日目に仏教の告別式にあたる葬場祭(そうじょうさい)を行います。
通夜祭りや葬場祭では、お焼香ではなく、榊の枝を使用した、玉串奉奠(たまぐしほうてん)という儀式が行われます。

キリスト教式は宗派によっても方法が異なる

キリスト教会では通夜の習慣はないものの、日本の風習を取り入れ、カトリックでは「通夜の祈り」プロテスタントでは「前夜祭」と呼ばれる葬儀式を行うことが一般的です。葬儀式では教会に属している信者どうしがお手伝いをし、お見送りをします。
また、カトリック教会では葬儀と告別式を分けて行いますが、プロテスタント教会では同時に行うなど、宗派によっても葬儀式の方法に違いがあるため、ご自分の所属する宗派を確認しておくとよいでしょう。

自由な発想の葬儀スタイル

葬儀には宗教的な儀式にこだわらず、故人の希望をとりいれた自然葬や、生きている間にお世話になった方を招いて行う生前葬などもあります。

自然のもつ明るいイメージがある樹木葬

樹木葬とは、墓石ではく樹木をシンボルとして埋葬するスタイルのことで、シンボルツリーの周りに遺骨を埋葬します。シンボルツリーにはハナミズキなどを使用することが一般的です。
永代供養となるため、継承の必要ない、お一人様やご夫婦が利用することが多いようです。

自分自身でお別れの言葉を言える生前葬

生前葬とは、自分が生きている間に自分で葬儀を執り行い、主催者がお世話になった方を招いて感謝の気持ちを伝えるものです。内容に特に決まりはないため、形式にこだわらずに自分らしい式を演出できます。
自分で皆さんにお礼やお別れの言葉を言いたい方は、生前葬が向いているといえるでしょう。

まとめ

最近ではご紹介したような様々な形式の葬儀がありますが、どのようなスタイルを選ぶのかはそれぞれの望みや社会的立場によっても異なってきます。
ご自身の希望だけで自由に執り行えることもあるでしょうが、残される周りの方にとっても良かったと思えるように、何を優先させるのかを考え、ご自身の人生を締めくくるセレモニーにふさわしい葬儀を選びましょう。