清めの塩って何に使うの?正しい使い方を解説

清めの塩の正しい使い方
葬儀に参加した際に配られる清めの塩は、身を清めるためのものです。葬式から帰宅したとき、家に入る前に体にふりかけます。

この記事では、清めの塩の正しい使い方について、清めの塩がある場合とない場合の違いについてご紹介いたします。

清めの塩には身を清めるという意味がある

清めの塩には、穢れ(けがれ)を払う、身を清めるという意味があります。
神道では死を穢れとして考えます。葬儀に参加すると穢れが体に移ってしまいますが、その穢れを家に持ち込まないために塩を使います。
神道では故人を穢れとするのではなく、死に寄り付く邪気を穢れとして考えています。

宗教によっては死を穢れとはみなさない場合もあり、その場合は清めの塩を用いることはありません。

葬儀から帰ったときの清めの塩の使い方

清めの塩は、家に帰ったらすぐに使うのが一般的な使い方です。
清めの塩の使い方には手順や細かい決まりがありますので、せっかく使うのであればきちんと正しい手順を踏むようにしましょう。

  • 1. 玄関に入る前に清めの塩を使う

穢れが残ったまま玄関に入ると、家に穢れ、邪気が流れ込んでしまいます。
それを阻止するためにも、清めの塩は玄関に入る前に使うようにしましょう。
マンションや集合住宅の場合でも、共有部分が汚れるからといって玄関に入ってから使わないようにしてください。

気になる場合はマンションの共有部分に入る前に清めの塩を使うことをおすすめします。
葬儀後会社や別の場所に行き、すぐに自宅に帰らないという場合は、葬儀会場を出たあとすぐに清めの塩を使うこともできます。

  • 2. 順番に体に振りかける

清めの塩を体に振りかけていきます。
一般的には胸、背中、足元の順番で振りかけるのが正しい使い方とされています。この順番は血の流れる順番と同じであり、邪気が血の巡りとともに体に流れ込まないようにという意味が込められています。
足元にかけるだけという説もありますが、上記のように順番に振りかけるのが正しい使い方です。

家族がいる場合は、背中など振りかけにくい部分は家族に振りかけてもらうようにしましょう。
ひとり暮らしの人や帰りが遅くなり家族に協力してもらえない場合は、自分で背中などにかけなければなりません。
清めの塩を振りかけたら、洋服に残った塩を手で払います。こうすることで体から邪気を払うことができます。
塩が体に残ったままだと、邪気を家に持ち込んでしまうので注意しましょう。

  • 3. 最後に清めの塩を踏んで玄関に入る

玄関に入る前に、体に振りかけて手で払った塩を踏みます。
こうすることで完全に邪気を断ち切ることができるといわれています。

清めの塩がある場合とない場合の違い

清めの塩がある場合とない場合
清めの塩は、葬儀の帰りにもらう会葬礼状に挟まれていることが多いです。
しかし葬儀によっては清めの塩が入っていないこともあります。

先ほどもご紹介した通り、清めの塩は神道の考えに基づいています。
仏教では死を穢れとしては考えていないため、清めの塩を配ることを廃止している地域、宗派が増えてきています。

  • 清めの塩が入っていなかった場合は?

清めの塩が入っていなかった場合、気になるのであれば自宅にある塩で同じ手順で身を清めることは可能です。
清めの塩は海水100%で作られた塩が用いられます。伯方の塩、瀬戸のほんじおなど、料理で使っている普通の塩で身を清めることができます。

しかし、仏教の葬儀の場合は葬儀帰りに塩で身を清める必要はないとされています。
とくに気にならない場合は塩で身を清める必要はありませんので、自分の気持ちがどう捉えるかを考えて判断するようにしましょう。

また、葬儀のあとに出される食事もお清めのひとつと考える場合もあります。酒や料理で邪気を払っているので、清めの塩は必要ないという考え方です。

まとめ

葬儀に参加したあとにもらう浄めの塩の使い方が分からない、という方のために、清めの塩について、またその使い方をご紹介いたしました。
清めの塩は、正しく使うことで体についた邪気を払い、身を清めることができます。

必ず行わなければならないという訳ではなく、宗派や地域によっては配られないことがあります。どうしても気になる場合は自宅にある食用の塩で代用が可能です。
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