【緊急】忌引き休暇|職場への連絡・取得方法とマナー

親やきょうだい、祖父母など、身近な親族が亡くなった場合、喪主や遺族として故人の葬式に出席しなければいけません。ただし、ある程度年齢が高く社会人経験のある社会人でも、これまでに忌引き休暇を取った経験がなければ、どのように会社へ連絡をすればよいのかわからない場合もあるでしょう。
そこで今回は、喪主や遺族として適切に対処できるように、そもそも忌引き休暇とはなんなのか、会社の誰にどうやって連絡を取ればよいのかなどを解説していきます。

「忌引き休暇」とは故人の喪に服すために社会通念上認められている休暇

忌引き休暇とは、「亡くなった人の喪に服すために申請する休み」のことです。本来、社会人はよほどの事情がない限り、定休日と有給の取得日以外は会社を休むことができません。しかし、「身近な家族が亡くなる」というのは、まさによほどの事情なので、多くの場合は会社を休むことができます。

ただし、職場に無断で会社を休み、後日「忌引き休暇でした」と伝えるのは、社会人として好ましい行いとはいえません。心情的には理解を示してもらえても、「最低限の報連相ができていない」と判断されれば、社内の評価が下がったり、出世に歯止めがかかったりすることもありえます。

忌引き休暇後も生活は続いていくので、身内に不幸があったら社会人として会社へ連絡し、忌引き休暇を申請してから動きましょう。

  • 日数や忌引き休暇の有無は会社によって違う

忌引き休暇の有無は、会社の就業規定によって決まります。じつは、会社側に忌引き休暇を設定する義務はありません。忌引き休暇の日数も会社次第です。職場の就業規則に忌引き休暇の規定がない場合、有給を取得するか、欠勤扱いになってしまうので注意しましょう。

  • 忌引き休暇は長くても10日程度

古来、日本では人の死をけがれの1種として扱っており、家族など親しい間柄の人が亡くなった場合、生物を避けたり喪服に身を包んだりして、故人のことを悼む期間を49日間設けていました。

ただ、現代日本では、喪に服すために49日間も家にこもりっきりでいるわけにもいきません。そこで、長くても10日程度の忌引き休暇を設定し、葬儀会社を利用して葬儀や弔いを短縮するのが一般的になっています。

忌引き休暇は「有給」休暇とは異なる

忌引き休暇は、社会通念上「休めて当然の休暇」だと考えられています。しかし、実際には先ほどの通り、労働基準法に忌引き休暇を取らせる義務は設定されていません。基本的に、忌引き休暇は会社側が就業規則で独自に決める休暇です。

そのため、年次有給休暇(いわゆる有給)と違って、忌引き休暇中は原則無給という扱いになります。

多くの会社員は、労働基準法や自社の就業規則を隅々まで確認したことがないでしょう。これらを確認しなくても、トラブルがなければ仕事をして給料をもらって生活できるからです。しかし、いざというときにこれら制度面の違いを知っていないと、職場とトラブルになる可能性があります。

  • 有給・無給の違いは法的根拠や社内ルールによる

会社の休暇について理解を進めたい場合、

*法的根拠があるか
*有給か無給か
で切り分けるとよいでしょう。

法的根拠のある休暇とは、

*有給休暇
*生理休暇
*出産休暇
*育児休暇

など、労働基準法で取得が義務付けられている休暇のことです。原則、これらの休暇は法律で認められた労働者の権利なので、「会社に取得を拒否される」ことはありません。場合によっては、休暇の取得を断った会社側に処罰が下る場合もあります。

一方、法的根拠のない休暇は、会社側が就業規則などで自由に決めている休暇です。

*忌引き休暇
*バースデー休暇
*リフレッシュ休暇

など、職場によっては年休や有給とは別に、取得できる休暇が変わります。

ポイントとなるのが、休暇中の給料の有無です。じつは、「休んでいる間も給料をもらえるかどうか」は、ほとんどの場合会社によって違います。取得自体に法的根拠のある産休や生理休暇でも、職場の就業規則によって無給の場合もあれば、有給の場合もあるため注意しましょう。

忌引き休暇も同様で、会社によっては有給扱いになる場合もあります。ただし、一般的には無給扱いとなることが多いため、その分翌月分の給料が減ることは覚えておきましょう。 ちなみに、会社の就業規則に忌引き休暇の規定がなくても、慣例上先輩社員や上司たちが忌引き休暇を取得している場合、実質的に会社には制度があるものとして忌引き休暇を取得できるケースもあります。会社と交渉する際に、こうした忌引き休暇の基本や仕組みを知っていれば役に立つでしょう。

おおよそ1日から10日!忌引きの休暇日数は亡くなった方との続柄次第

一般的な忌引き休暇の日数は、1日から10日程度です。故人との関係が深いものであればあるほど休暇の日数は長く認められます。一般的な忌引きの休暇日数は以下のとおりです。

*配偶者:10日程度
*両親:7日程度
*子:5日程度
*きょうだい・祖父母・義理の両親:3日程度
*叔父・叔母・孫・義理の祖父母:1日程度

遺族として葬式に参加するだけでなく、喪主を務める場合も忌引きの休暇日数は長くなりやすいです。

忌引き休暇取得時に連絡する場合直属の先輩と上司が無難

忌引き休暇を取得するためには、会社へ忌引きの連絡をする必要があります。連絡手段と連絡をする相手によっては、スムーズに忌引き休暇を取得できないため、気をつけましょう。

基本的には、

*直属の上司
*一緒に仕事をしている同僚

に電話で連絡をし、その後連絡内容を記録として残すために、メールや社内SNSなどで一報を入れるのがおすすめです。
その際、

*親族が亡くなったこと
*故人との続柄
*おおよその忌引き休暇日数
*葬儀や告別式の会場・日程・連絡先
*必要があれば仕事の引き継ぎ事項

を伝えておくと、会社側も参列者を出したり、適切に忌引き休暇に対処したりできます。

忌引き休暇から復帰する際の注意点3つはお礼・事務手続き・仕事の引き継ぎ

たとえ忌引き休暇でも、実際に長期間会社を休むことで、周囲の同僚や上司に仕事をカバーしてもらうことに違いはありません。普段の働き方や職場の人間関係、復帰後のフォロー次第で働きやすさが変わる可能性もあるため、忌引き休暇復帰後のお礼の仕方なども押さえておくと便利です。

  • 忌引き休暇でも上司や同僚へお礼を伝える

忌引き休暇からの復帰後は、朝1番に上司へ口頭でお礼を伝えましょう。職場の皆で分けれる手土産なども配り、さらに、個人的に香典をもらっている場合は香典返しを渡すことも大切です。

  • 忌引き休暇の処理に必要な書類があれば早めに提出する

とくに忌引き休暇を有給にしている会社の場合、

*死亡診断書
*会葬礼状

などの提出を求められる場合もあります。心情的には大変でも、書類の提出が遅れるメリットはないため、復帰前に用意しておきましょう。

  • 休んだ期間中の授業や仕事の遅れをフォローする

忌引き休暇から復帰をしたら、上司や同僚から仕事を引き継ぐことになります。申し送り事項の確認や取引先への連絡等を行い、通常業務に戻りましょう。

まとめ

親族の訃報は、多くの場合ある日突然やってきます。事前に対応を調べておけば、混乱した状態でも社会人としてのマナーに反することなく忌引き休暇を申請できるため、必要な知識を押さえておきましょう。

このコラムの監修者

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査 1級葬祭ディレクター
グリーフケア・アドバイザー
昭和セレモニー 葬祭部 総部支社 副支社長 小林 憲光

小林 憲光
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