上述のとおり、妊婦がお葬式に参列することは問題ありませんが、絶対に参列しなければならないということもありません。体調が優れないのならば、無理をせず参列を控えましょう。
- 1. 突然体調を崩す場合もあることを念頭にいれておく
妊婦は、妊娠期間に応じて体調が変化し、時期によっては突然体調を崩してしまうデリケートな状態になります。たとえば、妊娠初期は、つわりで頻繁に吐き気をもよおし、安定期に入るまでその状態は続きます。
このような状態で長時間立ち続けたり座り続けたりするお葬式に参列すると、途中で体調を崩す可能性が高いでしょう。
線香の煙などで気分を悪くなる方も少なくありません。
葬式の途中で体調が悪くなってしまわないか不安な場合は無理に参列せず、お腹の中にいる子供と自身の体を優先しましょう。
周囲の方々は、妊婦が体調を崩しやすくデリケートであることを知っています。あなたが特別な気遣いはいらないと申し出ても、周囲の方々は心配してしまうものです。
とくに妊娠初期や臨月の妊婦がお葬式に参列すれば、周囲の方々に心配をかけることは避けられないでしょう。
お葬式中に体調を崩せば、忙しいお葬式の最中、周りの人は妊婦への対応をしなくてはいけません。なにより、お腹の中にいる赤ちゃんに悪影響を及ぼす恐れがあります。
そういった可能性を理解したうえで、お葬式に参加すべきなのかを判断しましょう。
どうしても参加したいのであれば、妊婦であることや、妊娠周期、体の状態、体調を崩したときの対処方法などをしっかり伝えておき、周囲の理解を得ておきましょう。
- 3. 地域の迷信で参列が望ましくないとされる場合もある
お住まいの地域によっては、
●妊婦が葬式に参列すると胎児が霊に憑りつかれる
●お葬式に参列すると赤ん坊が黄泉の国に連れて行かれる
●妊婦がお葬式に行くと赤ん坊にあざができる
など、古くから言い伝えられている迷信で妊婦がお葬式に参加することが良くないとされている場合があります。
あくまで迷信なので、絶対に参加してはいけないということはありません。しかし、お葬式に参列する方のなかには、迷信を強く信じていて、妊婦が出席することを心配する方もいるかもしれません。
そのような方々に配慮するためにも、地域の迷信について調べておくことも大切でしょう。
妊婦がお葬式に参列すると災いが起こるとする迷信は数多く存在しますが、これらの災いからおなかの子供を守る風習もあります。
代表的のものに、お腹に赤い布を巻く、鏡の表面を外側に向けて腹部に入れるといったものがあります。鏡には災いを跳ね除ける力があり、それをお腹に置くことで、赤ちゃんを降りかかる災いから守るといわれています。