妊婦がお葬式への参列を控える場合は?参列するときでも知っておきたい注意点

妊婦の葬儀への参列の注意点
お葬式にはさまざまなマナーが存在するため、妊婦でもお葬式に参列してよいのか、どのような場合にお葬式の参列を控えるべきかご存知でない方も多いでしょう。

マナーの観点では、妊婦がお葬式に参列することは基本的に問題ありません。お葬式に参列する際に一番大切なことは、これから天国へと旅立つ故人のことを想う心です。その心があれば、妊婦であろうがなかろうが、参列してくれたことに対し、遺族は感謝してくれるはずです。

ただし、妊婦の方がお葬式に参列する際に守って欲しいマナーや注意点がありますので、必ず確認しておきましょう。
今回の記事では、妊婦がお葬式に参列することは問題ないか、参列する前に知っておくべき迷信、参列時のマナーなどについて解説します。

妊婦のお葬式への参列を決める際に考慮したい3つのポイント

上述のとおり、妊婦がお葬式に参列することは問題ありませんが、絶対に参列しなければならないということもありません。体調が優れないのならば、無理をせず参列を控えましょう。

  • 1. 突然体調を崩す場合もあることを念頭にいれておく

妊婦は、妊娠期間に応じて体調が変化し、時期によっては突然体調を崩してしまうデリケートな状態になります。たとえば、妊娠初期は、つわりで頻繁に吐き気をもよおし、安定期に入るまでその状態は続きます。
このような状態で長時間立ち続けたり座り続けたりするお葬式に参列すると、途中で体調を崩す可能性が高いでしょう。
線香の煙などで気分を悪くなる方も少なくありません。
葬式の途中で体調が悪くなってしまわないか不安な場合は無理に参列せず、お腹の中にいる子供と自身の体を優先しましょう。

  • 2. 参列者に心配をかける可能性がある

周囲の方々は、妊婦が体調を崩しやすくデリケートであることを知っています。あなたが特別な気遣いはいらないと申し出ても、周囲の方々は心配してしまうものです。
とくに妊娠初期や臨月の妊婦がお葬式に参列すれば、周囲の方々に心配をかけることは避けられないでしょう。
お葬式中に体調を崩せば、忙しいお葬式の最中、周りの人は妊婦への対応をしなくてはいけません。なにより、お腹の中にいる赤ちゃんに悪影響を及ぼす恐れがあります。
そういった可能性を理解したうえで、お葬式に参加すべきなのかを判断しましょう。
どうしても参加したいのであれば、妊婦であることや、妊娠周期、体の状態、体調を崩したときの対処方法などをしっかり伝えておき、周囲の理解を得ておきましょう。

  • 3. 地域の迷信で参列が望ましくないとされる場合もある

お住まいの地域によっては、

●妊婦が葬式に参列すると胎児が霊に憑りつかれる
●お葬式に参列すると赤ん坊が黄泉の国に連れて行かれる
●妊婦がお葬式に行くと赤ん坊にあざができる

など、古くから言い伝えられている迷信で妊婦がお葬式に参加することが良くないとされている場合があります。
あくまで迷信なので、絶対に参加してはいけないということはありません。しかし、お葬式に参列する方のなかには、迷信を強く信じていて、妊婦が出席することを心配する方もいるかもしれません。
そのような方々に配慮するためにも、地域の迷信について調べておくことも大切でしょう。

  • 参列した妊婦を災いから守る風習もある

妊婦がお葬式に参列すると災いが起こるとする迷信は数多く存在しますが、これらの災いからおなかの子供を守る風習もあります。
代表的のものに、お腹に赤い布を巻く、鏡の表面を外側に向けて腹部に入れるといったものがあります。鏡には災いを跳ね除ける力があり、それをお腹に置くことで、赤ちゃんを降りかかる災いから守るといわれています。

光沢なし×シンプル×黒なら手持ちの服でOK!妊婦がお葬式に参列するときの服装

妊婦の参列時の服装
妊婦の方に向けに、最低限知っておいて欲しいお葬式に参列する際の服装マナーをご紹介します。

  • 無理して妊婦用の喪服を新調する必要はない

妊娠から日が浅く、お腹もそこまで目立たないのであれば、普段使用している喪服を着用しても問題ありません。しかし、妊娠中期以降はお腹が大きくなっているため、普通の喪服だとサイズが合わず、手持ちの喪服を着用できないことが多いでしょう。
お腹周りに余裕のある妊婦用の喪服が販売されていますが、お葬式のためだけにわざわざ妊婦用の喪服を購入する必要はありません。
黒や紺の妊婦用のフォーマルな服、またはシンプルなゆったりしたワンピースなどがあるのならば、それを着用してお葬式に参列しましょう。ただし、光沢感のあるデザインのものはお葬式にそぐわないため、避けてください。
妊婦が喪服代わりの服を選ぶときに最も重視して欲しいポイントは、動きやすさ、快適さです。お葬式は長時間行われるため、窮屈な服では体に負担がかかります。とくに、妊婦の方のお腹は張っているため、お腹周りがゆったりとした服を選びましょう。 お葬式に着ていけそうな服を持っていない、という場合は、妊婦用の喪服レンタルなどを利用してもよいでしょう。

  • 靴も黒で光沢と飾りのないものを選ぶ

お葬式で履く靴は、黒色で飾りのないシンプルなデザインのものを選びましょう。服同様、光沢のあるものはNGです。スエード生地のものも避けましょう。
段差での転倒や長時間立ちっぱなしになることを考慮して、かかとはできるだ低く安定感のあるものを選んでください。
ストッキングやタイツも黒いものを着用します。柄のはいったものや、極厚タイツは避けましょう。

  • カーディガンなどの羽織るものも用意しておく

式の途中で体調を崩さないためにも、妊婦には特に大敵である冷え対策をととのえておきましょう。お葬式に参列する際は、カーディガンなどの何か羽織るものを1つ用意しておくことをおすすめします。
羽織るものは、冬時の寒い季節はもちろんのこと、夏場の暑い季節でも持参すべきです。なぜなら、夏場は冷房により室内の温度が低くなっているからです。
体の保温用の衣類に関しても、黒などの暗い色で控えめなデザインのものを選ぶようにしてください。

まとめ

妊婦がお葬式に参加する際のマナーや、注意点などについてご紹介しました。妊婦がお葬式に参列することをよしとしない迷信がいくつか存在するため、お葬式に参列するのは少し気が引けるという方も中にはいるかもしれません。
たとえ参列できなくても、一番大切なことは故人を想う気持ちです。ご自身の体調を第一に優先して参列するかどうかの判断をしましょう。

このコラムの監修者

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査 1級葬祭ディレクター
グリーフケア・アドバイザー
昭和セレモニー 葬祭部 総部支社 副支社長 小林 憲光

小林 憲光
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