精進落としには、忌中の苦労をねぎらい、参列者に感謝を表すという側面があるため、華やかなメニューを出すのが一般的ですが、お祝い事を連想する鯛や伊勢海老などは避けるのがベターです。
幅広い年代の方が参加されることを予想し、偏りのない食事内容を意識しましょう。近年、本来の精進落としの意味が薄れてきているため、刺し身などの生ものを出すことも珍しくありません。
懐石弁当や仕出し弁当などを取ることもあれば、料亭やレストランで行うこともあります。万が一辞退された方がいてもお弁当としてお渡しする精進落としは、あらかじめ列席の人数が決まっている場合が多いため、人数がはっきりしないというときにはおすすめです。
僧侶が都合によって精進落としに同席できない時もあります。この場合、お膳料などをお渡しすることもあります。
また、精進落としの席ではビールや酒、ジュースなど、好きな飲み物を参列者が選択できるように取り揃えておく必要があります。
精進落としの席で覚えておきたいマナーは、僧侶を最上座に案内するということです。
精進落としの席は、遺族が参列者と僧侶を接待し感謝を表す場です。
会社関係者、友人・知人、親族の順番に座っていきます。
喪主は、入り口に近い末席に座るのがマナーです。
また、遺族は精進落としの場では、酒や飲み物を振る舞って、参列者をもてなします。
遺族は、1人1人の席を回ってお礼の言葉や労いの言葉を伝えると良いでしょう。
精進落としに招かれた側の場合は、くつろぎすぎや、お酒を飲みすぎることに注意してください。
あくまでご遺族への気遣いや励ましの声かけを行う場です。