葬儀の喪主を決めるポイントと役割とは

葬儀の喪主を決めるポイント
葬儀や法要には喪主が必要です。喪主には様々な役割があるため、誰にするかを決めるのはとても重要になります。今回は喪主の決め方や役割について、そして喪主を任された場合の注意点などを解説。この記事を読めば喪主決めがスムーズになり、もし喪主になったとしても滞りなく行う事ができるでしょう。

葬儀の喪主を決める4つのポイント

葬儀の喪主を決めるときは以下の4つのポイントに留意するとよいでしょう。

  • 1. 故人と最も関係が深い順もしくは法律上の相続人で選ぶ

一般的には、故人の配偶者が喪主になります。
ただ、故人が遺言を残し、そこに喪主を務めてほしい人の名前があった場合は異なり、何より遺言が最優先とされます。配偶者が高齢や病気であったり喪主を務めることが困難な場合は、喪主は基本的に故人と関係が深い順から選ばれます。

以下が順番の目安です。

優先される順番優先される順番
1故人の長男
2故人の次男から直系の男性
3故人の長女
4故人の次女から直系の女性
5故人の両親
6故人の兄弟・姉妹
喪主は以上の順番で決められますが、家庭の事情がある場合やすぐに喪主が行えない状態の場合には、順番が前後しても問題ないでしょう。そもそも、喪主を行う順番は法律で決まっているわけではないため、誰が行っても問題はないのです。葬儀の喪主を決めるときは以下の4つのポイントに留意するとよいでしょう。

  • 2. 喪主は1人という決まりはない

喪主は1人で行わないといけないという決まりもありません。そのため、もし不安であれば2人ないし3人で役割を分担し、喪主を務めてもよいとされています。葬儀や法要は心身ともに疲労がたまる可能性が高いので、1人で行うのが不安な場合は協力を頼みましょう。

  • 3. 血縁者や配偶者がいない場合は友人・世話人が行ってもよい

現代の日本は少子化であるため、故人に血縁者や配偶者がいない場合も多くあります。その場合、故人と仲が良かった友人や施設(介護サービスや特別養護老人ホーム)などで、世話人を務めていた人が代わりに喪主を行うことが可能です。その場合は「友人代表」や「世話人代表」として呼ばれるでしょう。

  • 4. 子どもの葬儀の場合は親が喪主になるのが一般的

親より先に子どもが亡くなってしまう「逆縁」の場合、昔は親が喪主を務めてはならないとされており、地域によっては火葬場への同行も不可でした。しかし今はその風習がなくなり、親が葬儀の喪主を務めてよいとされています。

以上のように、葬儀や法要に関する喪主の決め方は昔と比べ、自由になっています。誰か1人だけの負担にならないように、しっかりと関係者同士で協議しましょう。

葬儀の喪主が担う4つの役割

喪主の役割
葬儀における喪主の役割は、主に以下の4つです。

1.葬儀全体の最終決定
2.葬儀当時に行う挨拶
3.寺院との連絡、日程の調整
4.葬儀社の決定と打ち合わせ

葬儀を行うには、多くの事前準備が必要です。そのため、葬儀社や寺院の方と密な打ち合わせをします。また、当日も会食前の挨拶や参列者一人ひとりへの挨拶など、やることが多いのです。忙しいと隅々まで手が回らない可能性も考えられるので、もし1人で難しいと感じたら周りにサポートを頼むことも考えておくとよいでしょう。

また、葬儀や法要には、喪主のほかに「施主」という役割があり、葬儀の費用負担や喪主のサポートを担います。
例えば世帯主が亡くなったときに、喪主は息子で、施主は妻などというケースが見受けられます。

喪主を行う際の注意点

喪主を行う際は、以下のことに注意しましょう。

1.参列者への挨拶は受付と出棺の前に行う
2.お坊さん(僧侶)への挨拶は到着時と見送りのときに行う
3.喪主は正式な喪服を着用

参列者と僧侶への挨拶のポイントは「長くなりすぎないこと」です。特に参列者への挨拶は1分以内にまとめましょう。
お布施を渡すタイミングや包み方についても、地域により慣習が異なります。最近は葬儀の当日に渡すことが増えていますが、準備できなかったり、タイミングがわからなかったりする場合は葬儀社担当者に尋ねると良いでしょう。

まとめ

喪主は、葬儀を行う上で重要な存在です。そのため、一般的に故人と関係の深い人が務めますが、血縁者や配偶者がいない場合はその限りではありません。また、喪主には役割が多いため、1人で行うのが難しい場合は2~3人で行っても問題ありません。上述した葬儀時の注意点をふまえ、葬儀をトラブルなく行うようにしてください。
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