喪中はがき自体には古い歴史があるわけではなく、地域や宗派などによって異なる点はいくつもあります。「必ずこうでなければならない」というルールはありませんが、いくつかのマナーをご紹介いたします。喪中はがきを作成する際の参考にしてください。
本来、手紙を書く際は頭語(「拝啓」「前略」など)やその時期の挨拶などを入れるのがマナーです。しかし、喪中はがき、死亡通知、さらに会葬礼状などの弔事にまつわる手紙やはがきでは、前文にあたる文を省略します。喪中は悲しみに沈んでいる気持ちを表す必要もあるため、簡潔な内容で済ませることが大切です。
通常の文章を書く際は読みやすいように句読点を入れたり、文章の頭を一字下げたりします。しかし、喪中はがきを含め、挨拶状、招待状などではこれらを行わないことが多いです。必ずこうしなければならないというわけではありませんが、これは喪中はがき以外の挨拶状を書く際にも役立つ知識ですので、覚えておきましょう。
喪中はがきには、喪中であるために年始の挨拶状を送れないことをお詫びすることを記します。そのほかに誰が亡くなったのか、何歳で亡くなったのかなど、故人の情報を書いておく必要もあります。最後には感謝の気持ちと、今後もお付き合いをお願いする言葉で締めくくりましょう。
そっけない感じもしますが、だからといって私信を書き込んだり、自分の近況報告を書き込んだりするのはマナーに反します。伝えたいことがある場合は、喪中はがきとは別に手紙やメールなどで近況を報告するようにしましょう。
喪中はがきは一から自分で作成しても構いませんが、スーパーなどで喪中はがき用にデザインされたものが売られていますので、それをそのまま利用して問題ありません。一から自分で作成する場合は、派手なデザインや色味は使わないように注意しましょう。また、文字を書く場合は薄墨色が基本です。パソコンで印刷する場合も注意しましょう。
はがきを購入して印刷する場合は、切手の部分が胡蝶蘭になっているものを選んでください。通常のはがきでも構いませんが、一般的にはこの胡蝶蘭柄のものが喪中はがきとして利用されています。